ソードアート・オンライン26 ユナイタル・リングV (電撃文庫)

ラノベ

ここのところ急に忙しくなって「積ん読」がたまる一方である。

年末年始あたりで消化しようと思う。ということで、読む速度も落ちてしまったので更新頻度が下がってしまったが、買うだけは買っているので、読んだものはどんどん書いていく。

ということで「ソードアート・オンライン(SAO)」の新刊。

例によって「ユナイタル・リング編」と「アンダーワールド編」がザッピングされて同時並行に進む。

今回は双方ともに大きく話が進むのだが、全体的に見ると「あまり進んでいない・・」という感じかもしれない。

前巻ラストでアリスの妹、セルカを発見するところまでいったわけだが、ディープ・フリーズ状態にあるセルカを蘇生させるためには「惑星アドミナ」に行かなければならない、という。アンダーワールドでは、主星のことを「惑星カルディナ」、伴星のことを「惑星アドミナ」というが、この「惑星アドミナ」はキリトたちが「月(ルナリア)」と呼んでいたものである。そして、この名称は、そのまま「カーディナル」「アドミニストレーター」の名前からとっている。

なぜ「惑星アドミナ」に行かなければディープ・フリーズが解けないのかといえば、どうやら「星王」だった頃のキリトが、解除術式をアドミナに封印してきたから、らしい。

また、「あらすじ」にもあるが、セントラル・カセドラル八十階《雲上庭園》において彼らを出迎えたのは、彼らのことを知り、当時出会った人物であった(あれ、あらすじに名前が書いてないということは、ここに書いたらネタバレ・・?)。

ということで、2人乗りの「機竜(飛行機のようなもの)」に乗ったキリトと、騎士団長エオライン・ハーレンツはアドミナに向かう。そこではハーレンツに敵対する存在が明らかになり、物語はますます混迷の度を深めてゆくが、

前巻からひっぱっている「エオラインはユージオのなんなの?」という問題については未だ解決を見ていない。

ただ、興味深いことが書かれてあった。「アンダーワールドでは人口の増減が起きない」というのだ。

これは、ラースが最初に準備したフラクトライトを構成するキューブが約20万個であったことによる。キリトがアンダーワールドに降り立ったころにはそのうちの16万個くらいが稼働していたが、すでに人口が満ちてしまい、20万個すべてが稼働している状態である。そうなると「1人死ねば1人生まれる」という状況になり、なるほど、人口の増減が起きなくなる。

と、ここで仮説をたててみたのだが・・・。

ユージオのフラクトライトは、確かに中身が消滅したはずだった。しかし、アンダーワールドの人口が増えるにしたがって「その全てが埋まった」のなら、再びユージオのフラクトライトにも生命の灯火が宿ったのではないだろうか? そして、記憶はないにしても、性格やふるまいなどは似てくるということがありえるのではないだろうか? そしてそれこそがエオライン・ハーレンツなのではないだろうか? 現状ただの仮説なのだが、今後どうなるかを見守ろうと思う。

さて、アンダーワールド編においては今回は「シリカ回」である。シリカ・ファンの方々は大喜びであろう。シリカとリズベットに光が当たることはなかなかないような気がするし、特に「シリカ大活躍!」というと、あまり記憶にない。

新情報として、ユナイタル・リングは段々状のフィールド構造になっており、この段々を上に登ることで攻略が進んだことになるらしいのだが、この「崖登りポイント」に至るルートには必ずボスモンスターが配置されているということがわかり、そして彼らは遭遇してしまったのである・・巨大バチのコロニーに。

「こんなハチ、どうやって倒すんだ?」と思っているところに、NPCであるパッテル族に伝わる言い伝えで、ある植物から作る毒が効果があるという。

その毒を製造し、ハチのコロニー殲滅を目指すことになる。指揮官はシノン。・・なのだが、まあ「シリカ回」という理由がこの辺のシリカの活躍に現れている。

なお、アスナとアリスはこのとき、キリトとともにアンダーワールドにダイブ中なので、珍しく主役を欠いた大立ち回りになる。

・・・、とここまで書いて思ったが、「まだまだ続きそうだなあ・・」ということで・・。これまでの中の最長シリーズが「アンダーワールド編」で、その続きをやりながら「ユナイタル・リング編」である。ロング・シリーズになっても不思議ではないし、著者の川原先生も、「あとがき」にて「次から次へと書きたいことが出てきてしまって・・・」などと言っている。

また、もうひとつ興味深い話があった。この「ユナイタル・リング」には「ガンゲイル・オンライン」「アルブヘイム・オンライン」など様々なゲームがコンバートされてきているが、このうち「アスカ・エンパイア」という和風の日本を舞台にしたゲームがあるという。それを読んで、「このあたりがアクセル・ワールドとつながるのでは?」とも思った。

「アクセル・ワールド」においては「帝城」を重視するためだが、これはちょっとこじつけすぎかもしれない。よく考えたらアクセル・ワールド内のキャラが全員和風なわけではないし。トリリード・テトラオキサイドが和風な装束だ、ということくらいか。

なお、ネットで調べてみたら「トリリード・テトラオキサイドの正体考察」というサイトが結構見つかった。皆さん興味津々のようである。

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