氷の令嬢の溶かし方 : 1 (モンスター文庫)

ラノベ

第8回ネット小説大賞受賞作

とのことである。作者はこれがデビュー作になるとのこと。高峰たかみねかける先生である。

この話では、主人公とヒロインは「あっという間にくっついたり」はしない。

主人公の火神かがみ朝陽あさひの住むマンションの隣人である氷室ひむろ冬華ふゆか。この氷室冬華は人を寄せ付けない雰囲気とその美貌から「氷の令嬢」と呼ばれていた(呼ぶ方も少し考えなさい・・・)。

その冬華がある日マンションの前で風邪でフラフラしているところを朝陽が目撃。とりあえず自室に迎え入れて看病する。

その件をきっかけに二人の仲は急進展・・・・

しないwww

しないのだ、これが。

再び「赤の他人」状態に戻ってしまう上に、「私に構わないでくださいといったはずですよ・・?」ときつーく睨まれてはいたしかたない。

なお、主人公の朝陽君はある事情で一人暮らししているものの、父がシェフ、母がパティシエということで料理が得意。最近では珍しい設定だと思う。

で、主人公の友人およびその彼女、の二人が絡んでくる・・のは逆に最近の作品では定番となっている配役。

一旦白紙に戻った二人の関係性であったが、もともと朝陽君の「困った人がいたら親切にする」というポリシーによって、見返りを求めない親切を続けていくうちに、二人の間にそれなりに事件というかイベントが起きるようになり・・・。

一冊かけて「友人」くらいには距離が縮まる、という話。

出会って5秒で恋に落ちる

のもいいのだが、こういう「じわじわ距離を詰める」のはリアリティーがあってよいと思う。日常生活を積み重ねていくうちに関係性が深まる、というのは実際自然な話であろうし。

また、朝陽君の両親が経営するレストランに冬華さんがなんらかの大切な記憶、があるようで、それがこのあとで伏線的に出てくるかもしれない。

最初から「1」と書かれているということは「2」は当然あるのだろうし、ちょっと安心。

なお、現在はkindle unlimited会員は無料で読めるようである。多分私がこれを買ったときには無料対象ではなかったように思う。

「とりあえず何かいい話を読みたい」という方にはおススメである。

主人公がなかなかのナイスな好青年だというのが、近年では珍しいといえるだろうか(少々ぶっきらぼうであるが)。

なお、例にもれずこの作品はもともと「小説家になろう」と「カクヨム」で連載されていたものである。

コメント

  1. 晴香彼方 より:

    友人ですらない女の子を自室に迎え入れる主人公・・・・

    ちなみに料理が上手い主人公というのは異世界モノだと割とよくある設定だったりする

    • yoniki より:

      (^▽^;)
      まあ非常時ということで・・・。
      異世界モノでは料理がうまいのかーΣ(~ロ~;)
      私はこれが初めてだったから、新鮮。
      読んだ?|д゚)チラッ

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