月50万もらっても生き甲斐のない隣のお姉さんに30万で雇われて「おかえり」って言うお仕事が楽しい 2 (オーバーラップ文庫)

ラノベ

2巻が出たので早速読んでみた。

ヒロインのミオさんは、仕事はずば抜けて優秀なのに、リアルな対人関係ではまるでダメ。

30万円で「おかえり」をいうために雇った松友さん(主人公)がいるのに、毎日帰宅時にはそーっとドアを開けて「た、ただいまー?」という感じ。

これは「今日こそは誰もいなくなっているんじゃないだろうか」という恐怖の現れで、そう考えると、彼女の幼少期の心の傷は深い。

1巻において松友さんの以前の職場の土屋さん、村崎さんと4人で遊ぶことも増えて、その辺の対人関係とかは解消されたのかと思いきや、そうでもなかったようだ。

今巻では松友の妹・裕夏が福岡から家出してミオさんのところに居候、という話。

ミオさんはこの妹さんを見ていろいろと考えるところがあったらしく・・・。

「より一層ストレスを抱え込む方向」へとシフトしていった。

仕事のスキルが高く対人関係がダメ、という人は心が病みやすい・・とはいわないが、そういう傾向があるとは思う。

今回は松友さんとその妹が、そのミオさんのケアをしていくという話でもある。

基本的にコミカルに進む話ではあるのだが、なんというかいろいろと考えさせられた。

「どこまでが自分で抱え込む範囲か?」という話はちょっと難しい。

テレワークが増えた昨今、その線引が難しくなっているところもあり、それでこのような話になったのかもしれない。

また、作中、松友さんがミオさんに悟られないよう、ミオさんが子供のころ好きだった料理を再現するという話があり、このくだりは面白かった。

また、1巻においては、あくまで「松友のかつての同僚」とという立場で描かれていた土屋、村崎の両名であるが、今作においては二人で過ごすシーンが結構多かった。もともと村崎さんの教育係が松友で、その松友がヘッドハンティングされたため、村崎さんの教育係が土屋さんに引き継がれた、という経緯がある。

負けず嫌いの村崎さんが「ゲームが強くなりたい」とたくさんのゲームを買い込んで土屋さんとプレイするが、なぜか自分が苦手なジャンルばかり買っていたことに後で気づく、とか。「あるある」なのか「ないない」なのかちょっとわからないエピソードではあるが面白かった。

また、作中の季節は「夏」なのだが、それにしても松友さんの料理にそうめんが多すぎる! 松友さんは一体どうしたのか? とか思っていたら、その謎は作品後半で明らかになった。

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