飛び降りようとしている女子高生を助けたらどうなるのか?4 (角川スニーカー文庫) 

ラノベ

早いもので、4巻である。

3巻のラストで書いてあるように、二人揃って結城の実家に行くのだが、その際のエピソードである。

諸般の事情により、アマゾンのあらすじを引用。


「年末にアンタの言う太陽系一可愛い彼女連れてきなさいよ」
 冬休み初日、母親からの呼び出しに応じ結城の実家へと向かうことになった二人。
緊張した面持ちの小鳥と初対面を果たす快活な母、そして兄とは対照的に家に引きこもりがちな弟。
更には結城祐介のことが好きだと宣言する幼馴染みも現れて!? 
 愛情、コンプレックス、恋心。結城祐介に向けられた様々な感情に触れつつ清水小鳥は遠地で変わらぬ思いを吐露するーー
「私は結城さんを愛するって、そう決めたんです」
 結城祐介を形成してきた過去、そしてこれまで歩んできた軌跡が明かされる。
二人の愛と絆が深まる第4幕。


・・とあらすじには書いてあるのだが、私には別の話のように感じたので、そちらを書く。

結城くんには弟がいた。知らなかったが当たり前で、これまで語られてこなかったからだ。

この弟は雄斗君というのだが、引きこもりであった。「何をやっても兄には勝てない」と思ったのがそのきっかけである。

そしてなぜかこの帰省のタイミングで、中学時代結城君をずっと好きだったが告白できなかったため、今告白しにきた、大坂奈央子という存在が現れる。

家にきてみたら、自分よりも圧倒的に美人な小鳥さんがいて彼女になってしまっていたため、パニクってしまうのである。

ただ、タイミングが悪かった。もともと何につけ努力する結城君を見て好きになったのはいいが、当時の大坂さんの女子力は下から数えたほうがいいレベルだった。1年かけて女を磨き、ひっきりなしに高校で告白されるまでになり、満を持して登場したところ、すでに彼女がいたというわけである・・。

その彼女は「努力すること」がどういうことかを知っている。

そして、引きこもりの雄斗君に小鳥さんがいろいろ話しかけているうちに、雄斗くんが小鳥さんを好きになってしまう。

そして、結城君が実家にいる、たった2周間の間に、結城君の得意だった野球で勝とう! 勝って小鳥さんを奪い取ろう! などと、可能性0%のことを考える。そして、大坂さんに特訓をしてくれるよう頼む。

果たして兄弟対決はどうなるのか。そもそもずっと引きこもっていた雄斗君にそんな苛烈な運動ができるのか。

物語は否応もなくドラマチックになっていく。ちなみにキャッチャーを務めるのは大坂さんである。

その過程、結末は読んで損はないと思う仕上がりである。

さて、どの巻もドラマチックで面白かったが、特に結城君と小鳥さんは、年齢に似合わない精神性の高さを持っており、そのへんが好ましいと感じる。

唐突な気がするのだが、それこそ「諸般の事情」により、書籍版はこの巻で終わり、だそうである。

ただし「カクヨム」でこの続きを書くそうなので、続きを読みたい方はそちらを読んでいただきたい。

内容としては残り1巻弱ほどあるらしいので、楽しめることと思う。

カクヨムの該当ページはここをクリック(・∀・)

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