これは一日で読んだ。読みやすかった。
ヒロイン・美沙さんと主人公・聖夜君との関係も元通りというか、元サヤに収まった感じがする昨今。
聖夜君のお母さんを籠絡(?)した美沙さんはラインでよく連絡をとる仲になり、聖夜君の食事を頼まれることもあるわけだが、中学生でここまでちゃんとできるとはすごいな・・と思ったものである。
そして、1巻のときに私が書いた、
聖夜君が今後どうバスケに向き合うのかが興味がある
ということなのだが、これはある程度常識的な範疇に収まっていた。
つまり、学校の授業や球技大会におけるバスケを真剣にやる、という意味であったようである。
ただ、個人的には、「アメリカ進出」を目論んでいたにしては、えらく落ち着くのが早いかな、という気がした。
ただ、「腕の骨折」→「引退を覚悟」という流れからすると、自然なことなのかもしれない。
素人目には「また復帰すればいいのでは?」と思えても、当人からすれば「最も調子がよかったときとは違う」となるのであれば、それは、そういうことになるだろう。
で、美沙さんはやっぱり週4で聖夜君の家に遊びにくる。
それを大体すげなくあしらっている聖夜君である。
(私が同じ境遇になったら素直に嬉しいと思うが)
ただ、聖夜君は「異性が苦手」だそうである。では仕方ないかもしれない。
1巻においてはライバル的な位置づけであった「小南」君とはその後和解し、今ではよき友人である。
2巻においては、聖夜君がかつて知っていた強豪やら、強い先輩やら、も出てくる。
ここまでくると、もはや「バスケ小説」な感がしてくる。
そして、じゃあ「ラブ要素」はどこにあるかといえば、それは「黒江美沙さん」なのだが、
1巻からずっと、
攻める美沙さん
という構図が続いており、聖夜君と彼女が距離を置くなどありえない・・・という雰囲気であったが、
今巻でそうなる。
つまり、聖夜君がバスケでブイブイいわせていたころの元カノが登場するからである。
その人の名は「麻宮真琴」。
彼女の登場で、物語がどう変転していくのか・・・というのが2巻(後半)である。
実は前半はほとんど「日常編」であって、「バスケに改めて向き合うことにした」聖夜君の生活、および、
美沙さんが家に泊まりに来る
というイベントがあったりする。
(あらすじに書かれてあるのでネタバレではないのだった・・・)
元カノを聖夜君がどのように受け止めるか、それと美沙さんの関係はどう変わるか、というところが今回の見どころだろうか。
しかし、きっかけはどうあろうと、こんなに一方的に異性から慕われるというのはうらやましい以外の何物でもなく、
なぜ聖夜君があれほどそっけない態度をとるのかといえば、「照れ隠し」以外にはないのではないかと思われる。
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