これもまた困った。
「全てネタバレ」というパターンである。
ということで、どこまで書いたらセーフなのかを知るために、アマゾンから「あらすじ」を引用してみる。
「自慢じゃないですが、わたし、大人っぽくて、スタイルがよくて、ちょっとえっちです」
転校してきた無気力な高校生の比良坂聖也。その彼にやけにかまってくる女の子がいる。
黒江美沙――マンションのお隣りさんの彼女は中学生ながらスタイルもよく、大人びていて、聖也をからかうのが得意。それも体を使って。
彼女は聖也のことを気に入り、週4のペースで部屋に遊びにくるように――。プロをも目指したバスケをあきらめ、無気力な『余生』を過ごす聖也は、戸惑いつつも彼女と日常を過ごしはじめる。
小悪魔ヒロインによるおしかけ系ラブコメディー、開幕です。
えーと・・・。あ、「バスケ」は書いてもいいのか。ではなんとかなりそうだ。
主人公・比良坂聖夜君
が、引っ越し&転校で新しく入居したマンションのお隣さんが、ヒロイン・黒江美沙、である。
「あらすじ」にもあるように、「無気力全開」であり、この美沙さんにも愛想が悪い。
少々それにも違和感があったが・・・、というのは、理由はわからないがとりあえず週4でつきまとってくるかわいい子がいたらわりと気分もよくならないだろうか? と。まあ、「絶望感」のほうが大きく、それどころではなかったのだろうな、とは思うが。
「プロをも目指したバスケを諦め」てしまった聖夜君は無気力である。無気力であるから、なぜこんなに美沙さんがかまってくるかまるでわからない。
しかし、この美沙さんは「中3」という設定であるが仕草や言葉遣い、あるいは肉体的にも「大人びて」いる。そして聖夜君は高校2年生であるから、学年では「2つ下」だが、年齢はわからない、ということになっている。
当然ながら転校したその教室においても聖夜君は無愛想なので、あまりかまってくる人が(ごく少数を除いて)いない。
しかしその正体は・・といっても「あらすじ」に書いてあるが、元はバスケでプロを目指していた少年であった。
彼がバスケをやめた理由と、前の高校から転校した理由と引っ越しした理由、さらに両親の離婚(が引っ越しの原因)も含めて、原因が一つに集約されてしまうため、それは書けないのであった。
また、美沙さんがなぜ聖夜君に週4で構いにくるか、というのも後半で明らかになる。
なかなか魅力的なヒロインなのだが、このイラストには既視感があるような・・・。
と思っていたら、これだったー!
以前感想を書いていた本のイラストレーターだった。小林ちさとさん。
目と口の描き方に特徴があるだろうか。
また、「小悪魔」ということになっているが、なんだろう、私はあまり「小悪魔要素」は感じなかった。
私は感じなかったが、世間的にはこういうのを「小悪魔」と呼ぶのかもしれない。
美沙さんにも家庭に問題があり、問題あり同士の二人が親密になっていったのはある程度必然的な話なのかもしれない。
なお「これどうやって続かせるんだろう」というような懸念をレビューでみたが、すでに2巻は予約可能な状態、というか、
電子版は6/12発売である(予約済)。
1巻のラストあたりで無気力から脱した聖夜君であったが、今後はどういうふうに人生に取り組むのか、ということには興味がある。
というのは、私も「打ち込んでいたもので挫折した」という経験があるからで、そういった「過去に打ち込んでいたもの」と再び向き合うにはどうしたらよいか、というのは現在進行系で模索中なところなのである。
聖夜君が自分を取り戻していく話には惹きつけられるものがある。
また、このヒロインがいたからこそ、聖夜君は自分を取り戻していく契機をつかんだのだろう・・・あれ? 私の人生にはヒロインはいないんだが?
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