マリー・アントワネット(の逸話)

食べ物
Marie Antoinette 1783
画像はパブリック・ドメイン

マリー・アントワネットといえば、有名な一言がある。

つまり、

「パンがなければお菓子を食べればいいじゃない!」というアレなのだが。

実はあれは違うことを言っていたという。

「パンがなければブリオッシュを食べればいいじゃない!!」

であったという。

「ブリオッシュ」とは何かというと、バターを練りこんだパン生地のことだ。

ブリオッシュ by David.Monniaux CC表示-継承3.0

「ブリオッシュ」はパン屋で販売されているし、

当時の法律では「食糧難のときにはパンとブリオッシュを同じ値段で売るべし」というのがあったそうだ。

そこまで知って「なるほど!」とか思ったのだが、

驚天動地の事実がそのあとにあった。

マリー・アントワネットはそんなことはいっていない・・・というのだ。これは事実として判明している。

実際には、1760年出版のある本に「トスカーナ大公国の公爵夫人」の言葉、として紹介されているようだ。

マリーを妬んだ貴族たちの作り話ではないか、ということらしい。

実際にはマリーは飢饉の際に子供の宮廷費を削って寄付したり、他の貴族達から寄付金を集めるなど、国民を大事に思うとても心優しい人物であったとされている。

それでは、「パンがなかったらお菓子を食べればいいじゃない!」はどうなったのか。

ただの作り話が延々と流布されてきたということのようだ。

やれやれ、マリーさんも誤解されてかわいそうである。


資料:「グ・ラ・メ!」原作:西村ミツル 漫画:大崎充 (新潮社)、Wikipedia「マリー・アントワネット」「ブリオッシュ

おまけ↓ 「グ・ラ・メ!」全13巻である。

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