失恋後、険悪だった幼なじみが砂糖菓子みたいに甘い2 ~七夕のち幻影~ (講談社ラノベ文庫)

ラノベ

が、出た。

正直、「出たのか!」という心境だった。

1巻の構成が見事で、あれで「完結」と言ってもおかしくないような(最も、その場合ヒロインの心中は置き去りにされるが)気がしたので、「2巻出るのかな?」と思ったものである。

久々に読んだら、まるっとすっ飛んでいた部分があった。それは主人公・沢渡悠(さわたりゆう)とヒロイン・白雪心愛(しらゆきここあ)は、覚えているのだが、主人公たちの友人、春日井蛍(かすがいほたる)と風間修介(かざましゅうすけ)の2人について、記憶が飛んでいた。

ということで1巻を少し読み直して把握。単に「友人」だった。しかし風間君は「失恋」した悠君を慰めたということで主人公の信頼がある。

春日井さんは、心愛さんのよき相談相手になっていたようだ。4人グループの友人。

また、悠君と心愛さんの「親の事情」に関しては、例によって「読んだけど忘れてしまった」のかと思っていたらそうではなく、2巻の最後の時点まで謎のままである。とりあえずなんらかの問題を抱えているため、二人はそれぞれ一人暮らしをしているらしい。

今巻においては、

事実は小説より奇なり

といった出来事が起きる(これも小説だけど・・)。なんと、悠君がかつて「失恋」した先輩そっくりの(雰囲気を持つ)後輩が登場してくるのだ(これは「あらすじ」に書いてあるのでネタバレではないのだった)。

その子の名前は「四季玲香(しきれいか)」。その先輩の関係者かと思いきや、全くの無関係であった。その少女との出逢いは必然的にかつての「先輩」を思い起こさせるものであった。

玲香さんは病弱なため学校を休みがち。ある日、玲香さんが早退したと聞き、悠君は過去のトラウマが蘇った。幸い特に重篤な状態ではなかったのだが・・。

今巻で印象的な単語を羅列してみる。

宮沢賢治、太宰治、食べること、食べられること、電車、夢、前に進むこと(どういう意味で?)、「全てのことに意味があると思うんだよ(不幸なことも含めて)」「利用して(されて)何が悪いんですか?」

「ラノベ」の括りの中でも、1巻のときでも「どちらかといえば純文学みたいだな」というようなことを書いているが、今巻はそれに輪をかけたような、凄さがあった。何がすごいというと、うまくいいにくいのだが、

静かにドラマチック

というところだろうか。大事件が起きるでもなく、大立ち回りがあるわけでもない。しかしながら「心象ドラマ」としてはドラマチック。

最後まで目が離せなかった。

だから、「ああ、これでついに終わり・・・」と思ってしまったのだが、

3巻に続くらしい

よく考えてみたら「両家の親の謎」とかまだやっていない話があったのだった。

ドラマチックすぎて、2巻終わりで

全て終わった・・・

と思ってしまっていたのである。

また、前回の感想で「思わずヒロインを応援したくなる」と書いたが、今巻もそうだった。

また、コミカライズもスタートする模様!

『失恋後、険悪だった幼なじみが砂糖菓子みたいに甘い』のコミカライズが決定

なんと、日付は「2021年5月27日」今が「6月4日」なので、つい数日前の話である。

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