ひだまりで彼女はたまに笑う。 (電撃文庫)

ラノベ

というのを読んでみた。

久々にラブコメっぽいものを読みたい、という気分になって。

とはいえこのあらすじは少々まとめにくいので、例によってアマゾンから「あらすじ」を引用すると、こんな感じ。


高校生活初日の朝、佐久間伊織は銀髪碧眼の少女と猫が相対している場面に遭遇する。近づく猫に対して困惑気味の少女が発する言葉は――。
「こ、こっちに来ちゃだめにゃー」
 思わぬセリフに困惑する伊織に気づき、足早に去る少女。これが涼原楓との出会いであった。
 楓と同じ高校、同じクラスとなった伊織だが、楓を見ているうちに、彼女がほとんど感情を表に出さないことに気づく。だが偶然楓の笑顔を目にしたことで、伊織は心動かされ――。
 感情の乏しい少女を笑顔にさせる、甘くも焦れったい恋の物語が幕を開ける。


・・・・。

要するに、

「じれじれ系ラブコメ」

で、あろうか。

こう、次第次第に関係が深まっていきますよ・・というような。

最近読んだものだと、以下のようなものが近いのではないだろうか。

これらに、敢えて言えば近い・・けれど、違う点ももろもろある。

主人公の伊織君の「恋」を周囲が応援しているということ、また、伊織君にある「自分の周囲の人には笑っていてほしい」という思い。

また、「人を笑わせるのが好き」(お笑い芸人を目指すとかいう意味ではなくて)という傾向。

なんというのか、

善人気質

なところは、なかなか好感が持てる。

また、ヒロインの涼原楓さんだが、この方はその「見た目」により、他の方と壁を作ってしまっているという事情があった。

イラストだとよくわからない・・ではなく「こういうのもアリだな」と思ってしまうが、「銀髪碧眼」というのは、リアルにいたら少し驚くかもしれない。

「銀髪」はまだしも「碧眼」て・・。と、今調べてみたら「碧眼」は「西洋人の目」だそうで、だったらそれは普通にアリか。というか、もちろんのことであるが、涼原さんの家系に日本人でない人がいるからであろう、というのは察しがつく。

今でこそ「ハーフはかっこいい」という風潮があったりするが、いつもそうとは限らないし、このヒロインはそれで苦労している模様。

「憧れの対象」であると同時に「避けられる対象」でもある。

だからこそ主人公の伊織君は「なんとかしてあげられないだろうか」と思うのであった。

また、伊織君には「ひより」という妹がいるのだが、かつてその妹が軽いイジメのようなものにあったことがあった。それを伊織君とその友達の湊君らの尽力によってなんとかケアしたのだが、伊織君は今でも「あのとき、ひよりにもっとできることがあったはず」という思いがつきまとっている。

そう思うがゆえに、楓さんに冷たい態度をとられても、今日も伊織君は律儀に挨拶をするのだった・・。

なんというか、「周囲が全員好意的」という雰囲気を初めて読んだので、これはこれでなかなかよいというか・・。「生暖かい目」ってこういうものかなあ、とは思った。

また、主人公の性格がとにかくよかった。この作品のよさはそれにつきると思う。

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