お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件5.5 (GA文庫)

ラノベ

約1ヵ月ぶりの投稿である。

毎年2月は激烈に忙しいのだが、特に今年はすごかった。

・・・は、まあそれとして、「おとなりの天使様」の短編集が出たので読んだ。

もっとも、同時期にこういうのも出ていたのである。「特装版」である。

同じ「5.5巻」であるが、こちらは「SS冊子収録」であり価格も倍くらいする。

どちらを買おうか正直悩んだのだが、大体ものを買うときは「ごく一般的なもの(通常版)を買う」と決めていたため、結局今回も通常版を買った。

(実をいうと、「特装版を買うとレビューしにくい」、という事情も少し考えた)

特装版は計35編なのに対し、通常版は16編。

ということで、

大ファンだ!

と公言できる方は特装版を買うとよいと思った・・のだが、これは期間限定発売であり、2022年3月14日までである。それを過ぎると買えないらしい(電子版でもそういうケースがある理由はよくわからないが・・)。

さて、本通常版の中身はといえば、作者が折りに触れて書いてきたもの・・・ではなく、どうも書き下ろしのようである。といっても、「電子版特典」のSSも結構集められていると思うが・・。

4巻で二人の関係が大幅に進展したあとの短編集、となるとそれはテンションが上がるが、そこはやっぱり本作品なので、登場人物は基本的に数人しかいない。

今巻では、主人公の周君、ヒロインの真昼さん、に加え、友人の樹、その彼女の千歳、そして周と樹共通の友人である優太君。この5人である。

本編が「周視点(たまに真昼視点)」なのに対し、この短編集では視点がこの主人公とヒロイン以外の3名に振り分けられるため、ある程度客観的に物事を見ることができる。

特に、以前ちらっと触れられたと思ったが、樹と千歳の過去の話は興味深かった。

また、イラストに出ていたが、現在の樹と中学生のころの樹がまるでイメージが違う。

また、主人公&ヒロインのお二方の話は、おおむね「のほほ~ん」とした話が多くて、それはいいのだが、ざっくりまとめるとこんな感じだろうか。

(ざっくりすぎてネタバレにもならない)

「真昼さんは節度ある付き合いを心がけているが、具体的にはもう少しスキンシップ的なものがあるといい、と思っている」

という感じ。

もちろん、

節度をわきまえたスキンシップ(なんだそれは)

である。だから読んでるほうがじれじれとしてしまうのである。

そしてまたざっくりいうと、

今回は「周君の自己評価の低さ」という問題が少し浮上してきていた。

今後それが何らかの問題となるのかもしれないが、今のところは「小問題」という感じ。

ただ、読んでいて、

「周君はそのままの状態で真昼さんに好かれているのに、なぜここから筋トレや勉強を頑張ろう、釣り合う男になろう、という発想になるのだろう?」

というのは多少疑問であった。

しかし、それは私がある程度年齢がいっているからで、高校生の周君からしてみれば、「とにかくなんか頑張らないと! なんか! だから運動と勉強だ!」となるのかもしれない。

また、二人の関係はとても穏やかで、まるで、

老夫婦

を彷彿とさせるものであった。このような穏やかな関係性には私も憧れがある。

というわけで、まだ時間があるため、「私は特装版を読みたい!」という方は是非そちらを読んでみてほしい。

もっとも、通常版でも十分読み応えがある。

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