ティアムーンも長くなったため、これもアマゾンからあらすじを引用してみる。
戦装束(形見のドレス)に身を包み、元わがまま姫ミーアは舞踏会の扉を開いた。変化した皇女伝によれば、今夜、第一王子シオンは弟エシャールに毒殺される。兄と弟のどちらが命を落としても、未来は破滅へと向かうだろう。思いついたのは、「シオンをダンスに誘って、何も口にする隙を与えない」作戦! だがその夜会には、反女帝派による、とある企みが隠されていて——? 「たったひとりの、兄弟ですのよ!」 正義と公正を背負う兄と劣等感に悩む幼い弟。大国の王子たちが進む未来の前に、帝国の叡智(?)が今立ち塞がる! 元ポンコツ姫が未来に挑む、歴史改変ファンタジー第9巻!
前巻(8巻)において「シオンの毒殺」を皇女伝で読んでしまったミーアは、それを阻止すべく、少数精鋭部隊を率いてサンクランドへ乗り込む。
「あらすじ」にあるように、舞踏会が開かれるのだが、そのとき「ダンスの途中で、のどが乾いた、とシオンが毒を飲んでしまうのでは・・?」と思ったミーアは「ずっとダンスをしてればそんな暇がない!」と強引にダンスに誘う。
その結果起きたことは・・・、とこれ以上はまたネタバレになるのであった。
8巻でも書かれていたが、サンクランド王国というのは「正義と公正の国」だそうであり、「国王とてそれに反してはならない」、だそうである。
で、8巻では、「ミーアが断頭台の露と消えた世界」において、シオンがその後どうなったか、というのが描かれている。
もちろん、「ミーアを処刑する」判断を下したシオンであるから、弟のエシャールが謀反を起こしたということを許容できるはずがなく、処刑してしまう。その後、晩年は大変寂しい老後を迎えたらしい。
・・・こうして見ていくと、「ミーアが断頭台の露と消えた世界」においては、誰も幸福になっていないのではないか? ラフィーナは「司教帝」として独身のまま恐ろしい人物になったようだし・・。
「あらすじ」でなん~となく「何が起きるか」はわかると思うが、あえてそれに触れずに書くならば、今回1番活躍したのは、イエロームーン公爵家において、長年暗殺に関わってきたシュトリナである。
彼女がいなければ、事態を好転させることは不可能だっただろう。だがしかし、それを可能にしたのは、8巻でミーアが入手した「キノコ」であった。
「巡礼商人」から購入したこのキノコ、「紅旨芽慈茸」という毒キノコである。
「陽毒」という毒性を持っていて、その毒性を打ち消すには「陰毒」を使うとのこと。また、よく煮込めば食用になるとのことである。
↑このエピソードを、まるっと忘れていたのだが、後半のほうでこれが重要な役割を負うことになる。
シオンは「寂しい老後を迎える未来」を回避できるのか? それをミーアが成し遂げられるのだろうか? 今回も「オールハッピー」にいくだろうか?
そのあたりが9巻の見どころだろう。
また、ようやく! 「混沌の蛇」が登場するシーンが少し、ある。
彼らが何を行動理念としているのかは今のところさっぱりだが、ミーアをギロチンにおいやった宿敵がようやく姿を現す(読者の前に)。
シリーズ累計60万部突破!
餅月先生、おめでとうございます!
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