前巻のラストにて、「ひまり」の関係者に見つかった奏音とひまり。
折しも、ずっと行方知れずだった奏音の母が見つかったという情報が入り、和樹はいち早く現場へ・・・。
というところから続く今巻。
今巻で完結である。
奏音の母がなぜずっと行方知れずだったのか、はよくわからないまま(聞かれたくないこともあるだろう)であったが和解を遂げ、ひまりはひまりで、「もう少し猶予をください!」ということに成功。
しかし逆にいえばそれはこの物語が終わる、という意味でもある。
奏音は母が戻ってきた以上、ここにいる意味はないし、ひまりもずっとここにいるわけにはいかない。
そして、三人で過ごす最後の日々を満喫し・・。
そして和樹は一人に戻った。
・・・・
というとでも思った?
いや、実はそうなるんだけども、その後がある。
その後がどうかといえば、こういう終わり方は「アリ」なのか、と驚愕した。
まあ、「ライトノベル」というフォーマット自体、決まりはないから何でもアリだとはいえるかもしれないが、
ある意味で、
全ての人が満足する結果
に落ち着いた(ヒントはサブタイトル。そしてハーレム・エンドではない)。
3人共仲がいいのに、
目玉焼きの好みはバラバラ
とか、そういう点に着目したのは面白かった。
ちなみに私は塩コショウ派である。
作中では「ケチャップ派」「醤油派」「塩派」の3派閥がいる。
でも一緒に食べる。それがいい。
今巻では「ひまり」の本名が明かされるが、「剣道の道場の娘」というだけあって、「なるほど」という名前だった。
全然イメージと合わない・・・。
イメージと言えば、4巻通してこのイラストは好きだった。「シソ」さんという方。
水彩画みたいな絵を描かれる。
しかし、サブタイトルの、
「3つの結末、それは4人の未来」
というのが、その
まんま
だとは誰が思うだろうか・・。
あ、主人公のいろいろも回収される。
主人公はかつて柔道に打ち込んでいたが、いつしか諦めていった・・そのことが、真摯に自分の夢を追いかけるひまりを見ているうちに少しずつ形を変えて影響されてくる。
そして和樹は、形は変わるがまた自分の「夢」と向き合うようになった。
私は、そういうのはいいと思う。何も「1番になれなかったから意味がない」などという夢はつまらない。好きなものは誰がなんといおうがやればいい。それが生産的であろうがなかろうが、やればいいと思うのだ。
また、和樹の幼馴染である友梨との関係性にも決着は・・、一応つくというかなんというか・・。
まあ、つくというか。うん。ゴニョゴニョ・・・
私はこの話は
面白かった!
終わり方も
満足!
福山先生、お疲れ様でした!
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