ティアムーン帝国物語3~断頭台から始まる、姫の転生逆転ストーリー~(TOブックス)

ラノベ

2巻を読み終えて3巻に。

2巻において消滅した「ミーア姫の日記帳」であるが、それがためにミーア姫は少々困ってしまった。
「あの日記帳のように、行動の指針となるべきものがないか・・」と思っていたところ、
なんと、未来からミーア姫の孫を名乗る少女が現れた!(あらすじに書いてあるからネタバレではない)。

その「孫」である「ミーアベル」から「未来の帝国はどうなったか」を聞くと、ギロチンの運命は回避できたものの、あまりよろしくない。ミーア姫は毒殺され、ミーアベルは処刑寸前、帝国は崩壊待ったなしという状況であった。

そうなるまでの道筋は色々あるわけだが、発端はどうも「生徒会選挙」にあるらしい。「聖女ラフィーナ」が勝つはずの生徒会選挙にて、ミーア姫が勝つことができれば、あるいは・・・、ということで、本人は死ぬほどやりたくないが、生徒会長に立候補する・・・という巻(大体あらすじ通りなのでネタバレではない)。

とにかく、「やらなければ毒殺待ったなし」なのでやるしかない。

今回もまた「因果応報」の考え方が根強く流れ、「人は蒔いた種を自分で刈り取ることになる」という思想が色濃く出てくるわけだが、

「政治小説としても面白い」と思った。

特にミーア姫の知恵袋たるルードヴィッヒが絡んでくると、「政治色」が強くなる。

ということで、「政治モノ」で思い出したのだが、以前そういったもので面白いものを読んだことがあった。

↓「ご主人さまは山猫姫」(鷹見一幸:著、イラスト:春日歩)

多分、8~12世紀あたりの中国をモデルにした話だろうと思われるが、なかなか面白かった。

「山猫姫」がおそらくモンゴル族がモデル? で、その周辺の人たちは漢民族・・・という感じだろうか。明言はされていないのでよくわからないが。

この話も、結局は「どう世直しをしていくか」という感じなので、「ティアムーン」と通ずる面白さがあるように感じる。

なお、kindle unlimited版では、3巻まで無料で読めるが、4巻からは有料になる。

とはいえここまで読んで「おしまい」というわけにもいかず、とっくに4巻も購入済みで、さらに5巻を予約注文(まだ出ていない)。

ミーアベルから聞く「未来の帝国」そして、ミーア姫が断頭台で死した「かつての帝国」、さらに「ミーア姫が困難を回避した世界」(これは断片的に登場),という3つの時間軸のストーリーが折に触れて登場し、スケールの大きさにくらっとくるときもあるが、

この巻くらいから、ミーア姫以外の人物が「かつての帝国」の様子を夢に見るようになってくる。つまり「失敗した未来」の様子だ。それがどういう意味を持つのかはよくわからないが、そういう夢を見る頻度が増えてくると、再び「ギロチンの未来がまた近づいた」ということになるのかもしれない。

とりあえずミーア姫はまだまだ頑張らなければいけなさそうである。

しかし「一度死んだ人」は強い。

ゆけゆけミーア! というところだろうか。

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