中古(?)の水守さんと付き合ってみたら、やけに俺に構ってくる (講談社ラノベ文庫)

ラノベ

2巻を買っておいて、「さあ読もう」と思ったときに、1巻の内容が頭からすっ飛んでいたので、1巻から読み直してみた。

なお、現在(2021年4月10日)Kindle Unlimitedで無料対象作品になっているため、このレビューを読んで(?)「面白そう」と思った方は読んでみてほしい。

自分であらすじをうまくまとめようと思ったがうまくまとまらないので、例によってAmazonのあらすじを引用してみる。


恋愛なんて非効率だ――そんな恋愛アンチを掲げる十神里久は、ある日の放課後に探し物をする女子生徒を見かけ声をかける……が、
「もしかして、私とえっちなことしたいの?」
「え……はい?」
その水守結衣という少女は、ビッチとして有名な学校一の嫌われ者らしい。
その後、里久は水守の探し物を手伝ったことをきっかけに仲良くなり、後日告白されることになる。
恋愛を諦めた里久は水守に対して恋愛感情はないが、とある理由から彼女のために付き合うことになり……!?
「ねっ、ちゅーしよ?」
「里久君成分が不足してるから補充しなきゃ」
「さっきから、ずっとどきどきが止まらなくて」
中古(?)で一途な女の子との青春ラブコメ、始めました。


主人公・十神とかみ里久りく君は↑こういった経緯で、水守みもり結衣ゆいさんと付き合うことになった。

・・・。また例によっていろいろ隠されているので、うっかり書くと「ネタバレ」に・・・。

「中古」というのは「経験済み」という意味の蔑称(?)なのだが、水守さんは、これもとある事情で、「中古であること」「ビッチであること」を一切否定しない。

十神君は、過去のある事件によって、異性が苦手になった。

いや「苦手」などという生易しいものではなかった・・。それはもう「話すことすら震えてしまう」というくらいの、いっそ「恐怖症」というレベルだった。

序盤、あまりそう見えなかったり、あるいは後輩の女生徒、「双葉ふたば涼音すずね」とは普通に会話しているために、まるっきりわからなかったのだが、彼の「異性への苦手意識」は根深いものがあった。

そのため、「告白されたから」で付き合うはずもない。ではなぜ「付き合う」ことになったのか・・。

上記の↑「あらすじ」を読む限りでは「とある理由から彼女のために」とあるため、ここも書けないのであった。強いていえば「彼女のために」というところか(ここは編集部のチェックが甘かったのだろうか、とも思う。うっかり「ために」という表現を使うとは? あるいは「あえて」か)。

水守さんは「ビッチとして有名な学校一の嫌われ者」という立ち位置であるため、「付き合ってることは秘密にして、校内では口をきくのも慎もう」と、「外面的にはただの他人」を装いつつ、交際が続く。

水守さんは大体休み時間などのときは部活棟の使われていない部屋にいることが多いが、畢竟、十神君も時間があるときはそこに向かうことが増える。ここだったらほとんど人がこないからだ。

また、風紀委員長の「来栖くるす流花るか」さんという方が出てくるが、この方は「四面楚歌状態」の水守さんの味方である。「風紀を守る立場だからビッチは許さん」というわけではない。

結局のところ、この4名を軸にして話が回転していく。

十神君も、来栖さんも、「水守さんはいい人」という認識である。ただ、なぜ「ビッチで中古」という点を彼女が否定しないのか、そのへんがわからない。わからないが、「しかし彼女自身がいい人なのは間違いないから」と自分の直感に従い、彼女と友人、恋人であろうとする。

↑これはよい。誰が何を言っても関係ない。相手の素行も関係ない。「信じるに足る人だ」と思ったから信じる、それでよいではないか。生きていればいろいろあるだろうし、過去の汚点も見つかるかもしれない。しかしそれがなんだというのだろう。今の彼女をそれで縛ることこそ、やらないほうがよいこと、なのではないのだろうか。

また、十神君が水守さんの告白を受け入れるにあたり、実は一度断る。「恋愛感情はない」と断るのだが、その上で「それでも付き合ってくれないか」と今度は十神君の方から逆告白する。その真意はどこに・・・?(本編へどうぞ)。

絵柄が、「どこかで見たような・・・?」と思い、

↑この人かな? と思ったのだが、全然違った。

こちらのイラストは「フライ」さんで、「中古の~~」は「吉田ばな」さんという方である。

比較のためにもう一度載せてみると、

・・・・・・。

雰囲気は似ているものの、よく見ると「目」の描き方が違う・・・かな。

なお、これは2巻で完結である。

伏線めいたものも、全て2巻で回収される。

最近どうも、「2巻まで読んで続きをまっていたらそこで打ち切り」というパターンが多かった気がしたので、ほっとした・・・。

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