処刑少女の生きる道(バージンロード) ―そして、彼女は甦る― (GA文庫)

ラノベ

読んだのは結構前で、2巻も買ったがそちらはしばらく読んでおらず・・・というわけで、1巻からレビューしてみようと思う。

私がこれを読んだときには確かkindle unlimitedに加入する前だからわからなかったが、現在kindle unlimitedの無料対象になっているため、是非読める方は読んでほしい。

GA文庫大賞、7年ぶりの《大賞》作品!

だ、そうである。なお、じゃあ「7年前の大賞は誰か?」といえば、

↑これである。なお、この「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」の1巻も、kindle unlimited無料対象になっているので、是非!

話を元に戻すと、「処刑少女の生きる道(バージンロード)」の主人公は「メノウ」である。

この世界には、異世界からの「迷い人」が訪れる。しかも理由は不明だが、必ず「日本」という国から訪れる。

ところが、この「日本人」がこの世界に訪れる際に、「純粋概念」という特殊能力を付与されてしまう。

この「純粋概念」を制御できる日本人ばかりとは限らず、暴走して甚大な被害を起こすことも珍しくない。この世界ではそれを「ヒューマンエラー」と呼んでいる。中でも「4大人災」と呼ばれるものはその中でも大規模な災害であり、今なお復興がなされていない。

ということで、この世界においては、「日本人を殺す」そのためだけの役職が存在する。彼らは日本語を覚え、日本の文化を学び、極力「迷い人」に不審がられないよう接触し、そして殺す。それが「処刑人」であり、主人公たるメノウである。

日本人、アカリがこの世界に迷い込んできたところから話は始まる。

アカリを見つけ次第、もちろんメノウは殺しにかかった・・が、失敗してしまう。

しかも、なぜ失敗したのかはわからない。かくなる上は、確実にアカリを処分できるところまで連行するしかない・・・。ということで、表面上は仲良く旅を続けるメノウとアカリなのである。

なお、アカリがなぜ最初からメノウに好感度MAXなのか、アカリの「純粋概念」はどういうものなのか・・・、それらは全部読み終わって初めてわかることである。

世界観が非常によく作られていて、「異世界モノ」ではあるが、その「異世界」がどのような世界なのか、なぜ日本人がやってくるのか、なぜ日本語が通じるのか、そういったことに全て必然性を持たせて描かれているために、確固とした物語になっている。

なんというのか「異世界モノ」にありそうな「ご都合主義」なところがまるでない。

確かに「GA文庫7年ぶりの大賞」なだけはある。

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