ついに完結!
・・・なのだが、実は前巻で完結しており、こちらは「番外編」なのだそうだ。
とはいえ、普通にそのまま読んでも全く違和感がなかった。
一応あらすじの確認およびネタバレ防止の意味合いを込めて毎回アマゾンからあらすじを引用しているのだが、それは諸般の事情があるのでご容赦願いたい。
照れ隠しに毒舌が飛び出してしまうクール(?)美少女との
すれ違いゼロの甘々ラブコメディ、第6弾!
小雪と直哉の出会いから季節は一巡し、三年生の春を迎える。晴れて婚約者となった二人は学校公認の恋人として扱われるようになり、クラスメイトの恋を応援したり新聞部に取材されたりと「猛毒の白雪姫」のあだ名も懐かしく思えるほど、慌ただしくも楽しい毎日を過ごしていた。
ゆっくりと距離を縮めていこうとする二人の生活は続き、どこまでもハッピーエンドが約束された未来へと向かう。
高校卒業、大学進学、そして――。
「好き」同士が織りなす、すれ違いゼロの甘々ラブコメディ、第6弾。
・・完結したはずなのに「完結」の文字が見えないので、番外編がこのあとあるのかな?
3年生になった彼らであったが、なんと全員クラスメイトになってしまった。いわゆる「直哉君の関係者全員」である。多分教職員の間で「一緒にしておいたほうが揉め事が少なくてすみそうだ」という配慮(?)か何かがあったのだろうと思う。
前巻で「結婚式(の真似事)」などをやったため、学校中の噂になってしまっていることに憤慨した小雪さんは、新聞部の部長に依頼して「全然イチャイチャなんてしていないことを書いてほしい」と取材を頼むが・・・、それがどうなったのかは言うまでもなく、つまり小雪さんが「イチャイチャ」と思っていないことが全て「イチャイチャ」であったという事実が浮き彫りになっただけであった・・・。
で、ここから受験シーズンをのんびり描くのかな、と思いきや、一年を軽くすっ飛ばし、いきなり大学時代の彼ら、そして卒業後の彼ら、そして大人になった彼ら、および彼らの子の世代のエピソードにまで話が及び、いつまでたっても彼らは変わらず、最後までほのぼのとした話で終わるのであった。
なお大学であるが、直哉君は小雪さんほど成績はよくなかったが(上の下らしい)、一念発起して「同じ大学に行こう」と思い定めた。私はてっきり逆のパターンかと思っていたのだが、小雪さんが「どうしてもこの大学で心理学を学びたい」と決めていた大学があったので、直哉君がそれに合わせた、という形になった。
タイトルの「毒舌クーデレ」は、最初こそそうだったものの、途中からは「直哉君の<察しの良さという異能力>」の話にシフトしていったような気がする。
クーデレの原因となった人とも関係を修復し、また単に「照れ隠しの毒舌」というのがわかってしまうと、「クーデレ毒舌」というのもまた微笑ましく感じられた。
察しが良すぎる彼氏がいると彼女の心中は穏やかではなくなるものだろうか、と考えてみたが、「普通なら逆に安心するのでは」と思った。これは当事者になってみないとわからない感覚かもしれない。
前巻において「彼らのその後を見てみたい」と思った方にとってはよいエピソードだらけの巻であった。
関係ないが久々にふーみさんのイラストを見た気がする。
私が好む本はなぜかふーみさんがイラストのことが多く、そして大体2巻打ち切りなどになってしまったので・・・、今回はちゃんと最後までいって、ほんっっとによかった・・。
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