最近、島根県で体長4.1メートルのダイオウイカが生きたまま漂着するという珍事があった。
HUFFPOST ダイオウイカが生きたまま島根県で発見される。深海生物の貴重な姿に水族館が取った対応は【動画】
また、「ダイオウイカ」に限らず、以前ここでもとりあげた「ダイオウホオズキイカ(コロッサル・スクイッド)」にしても、「ミズダコ」(体長3-5メートル)にしても、また最近見つかった新種の深海魚「ヨコヅナイワシ」(体長1.4メートル)にしても、深海生物は巨大なものが多い。
FNNプライムオンライン 大型深海魚の新種「ヨコヅナイワシ」を駿河湾で発見…“生態ピラミッド最上位”という生態を聞いた
しかし、なぜだろうか?
普通に考えれば深海というのは水圧が高いため、体は小さい方が有利なのではないだろうか?
しかも餌が豊富にあるとも思えず、水温も低い。そんな環境でなぜ巨大化できるのだろう?
というのがしばらく疑問であり、調べてみたところ、理由が判明したので書いてみる。
深海巨大症
というものらしい。
詳しくはここを見てもらうとして↓
深海ゼミ 深海生物が巨大なのはなぜ?理由を解説【深海巨大症】
この記事を参考に簡単にまとめてみる。
- 体が大きいほうが大きい水圧に耐えられるから
- 体に熱を蓄えられるから
1847年、ドイツの生物学者クリスティアン・ベルクマンの発表した理論で、「恒温動物においては、同じ種でも寒冷な地域に生息するものほど体重が大きく、近縁な種間では大型の種ほど寒冷な地域に生息する」というものがある(上記サイトより引用)。つまり寒冷地域に棲む生物ほど体が大きくなる傾向がある。ベルクマンの説は恒温動物に関するものなので、変温動物の海中生物に当てはまるのかといえば、当てはまると提唱している論文もある。 - 代謝エネルギーを抑えられるから
1932年にマックス・クライバーが発表した「生物の個体呼吸量(=代謝)は、体重の3/4乗に比例する」という法則で、分かりやすく説明すると、「体の大きな生物ほど(相対的に)少ないエネルギーで生きていける」ということだそうである(上記サイトより引用)
といったことを考えると、「なぜ巨大化するか」の謎は解けそうな気がするが、その一方で、この法則に沿わない生物もいることから、
まだまだわかっていないことが多い
とのことである。
そして、自分のイメージでは
深海生物にはなんのかんのいって小型のものが多いのでは?
という気がするのだが、その認識は間違っているのだろうか。
そして調べてみると、その認識も間違いではないらしい。
HONDA KIDS 深海ってどんな場所? マイペースにくらす深海生物のふしぎな生態
↑を見てみると、「深海生物あるある5」として、「体がすごく大きい/すごく小さい」というのがある。
つまり、まとめてみると、深海生物は、
巨大化するか小さくなるか
ということになりそうだ。
中間種がいない、という感じだろうか。
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