かつてみたなにかの記事で、「昆虫は宇宙起源である」という説があった。
その理由としては、
- 全ての生命種は海中から発生しているのに、昆虫類には海棲種がいない。
- 地球の進化史に関与していない。
というものがあったような気がする。
それゆえに、「昆虫の遺伝子は宇宙由来ではないか」という説がある、というような話だった気がする。
ということで調べてみた。
これはどうも「生命は宇宙から来た」という本が出所であるらしい。著者はイギリスの天文学者フレッド・ホイルと、星間物質を専門とするスリランカ出身の天文学者チャンドラ・ウィクラマシンゲによる、1981年刊行の一般向け科学書、とのことである(Wikipediaより)。
この本で述べられているのは「パンスペルミア説」というもので、「生命の起源を宇宙のどこか別のところ」とするもののようだ。
この本の第7章に「昆虫は宇宙からの侵入者」とする説がある。
40年前の本ということで、電子化はされていない模様・・、残念。
と、ここまでが前置き。
つい最近、スマホでニュースを見たら、興味深いニュースがあった。
150年間昆虫学者を悩ませてきた「虫はどうやって羽を手に入れたのか?」という謎の一端が明らかに
2020年12月04日 19時00分
つい先日のニュースである。
このニュースによると、「150年間謎であった、昆虫の羽の起源がわかった。それは昆虫の祖先である甲殻類の足の部分が徐々に背後に移動していき、最終的に昆虫の羽になった」のだという。
ということはつまり、それ以前の問題として、
昆虫の祖先は甲殻類?
なのか?
ということで再び調べてみると、どうやらそのようなのである。
なお、詳細はこの記事にまとめられている。
下記の図は、上記サイトから引用したものだが、
これを見ると、系統樹としては、「陸上進出→翅の獲得→完全変態機能の獲得」となっている。
昆虫の祖先は甲殻類(カニ・エビ・ミジンコなど)から分岐し、水生から陸上進出を果たしたことが分かっています。図は昆虫類の系統関係を表している系統樹です。この系統樹をみますと、無翅昆虫たちが先に分岐していて、シミがもっとも有翅昆虫に近縁であることが分かります。この系統関係から、昆虫の祖先は現生のトビムシのような小型で、翅をもたず柔らかい体制をして土壌生活をしていたと推測することができます。
(「みんなの広場 昆虫の祖先はどんな形だったんですか?」より引用)
ということであるらしい。
つまり、ざっくりといえば、
昆虫の祖先はカニ、エビ、ミジンコなどの海生節足動物
ということであるようだ。
それで、こういうこととして見てみると、一番最初に挙げた「昆虫に海棲種がいない」という矛盾は解消できる。
もともと海生節足動物から陸上に進出したということになっているのだから、海棲種がいなくとも問題ないわけである。
もっとも、「昆虫=エイリアン説」は面白そうなので、そちらも読んでみたい感じではある・・。
なお、サムネイルにリアル昆虫の絵を入れるとちょっと引くものがあるので、「生命・DNAは宇宙からやって来た」の画像を当てはめてある。
また、「パンスペルミア説」については詳しく解説してあるサイトがあったので、ここを参照されたい。
(なお、「パンス“へ”ルミア」となっているが、正しくは「パンス“ペ”ルミア」で、解説文の中ではそうなっている)
コメント