異世界忠臣蔵 ~仇討ちのレディア四十七士~ (ガガガブックス)

ラノベ

以前予告だけしておいたが、伊達康先生の新作である。イラストの紅緒さんとのタッグも、「友人キャラ」と同じ。

面白くないわけがない!

簡単にいうと、主人公がなぜか異世界にいって、そちらの世界で「忠臣蔵」そっくりの事件に巻き込まれる・・・という話であるが、あまりにざっくりしすぎているため、アマゾンのあらすじも書いておく。


ーーこの仇討ちは、伝説となる。

聖塩に護られし地、レディア王国。
だが悪臣キーラによって王は殺され、国家存亡の危機に立たされる。

列国最強と謳われたレディア騎士団も、護国派と仇討ち派で分裂の危機ーー。
現代人の寺坂喜一がやってきたのは、そんなときだった。

美少女団長クラノスの信頼を得て、仇討ち派の女騎士アンスヴェイを説得にかかる!

「黙れ乳騎士!」「何よ尻騎士!」
「やめろ! 過度な個人攻撃は、俺の世界でも問題になってるぞ!」

……おのおの方、頼むから仲良くしよ? 

再現せよ忠臣蔵! 痛快“討ち入り”ファンタジー活劇、ここに開宴!!



寺坂喜一・・・が主人公である。「あらすじ」を読んで、「ああ、あれを書くとネタバレになるのか・・・」というのがわかったので、それに触れずに書いてみよう。

寺坂君はとある理由で「忠臣蔵」に詳しい。

その寺坂くんがある日、「目覚めたら異世界にいた」という状況。

たまたま、彼を保護した人がちょうどその国の重要人物であったことから、喜一君は国の中枢部に関わっていくことになる。

そして、彼の周囲にいる方々がどうも、「赤穂浪士のキャラ」とかぶっていることに次第に気がついていき、そして事件は起きる。

ところで、これは「忠臣蔵」にはない設定なのかもしれないが、喜一君にはこの異世界にきた時点で、ある特殊能力が発生していた。

「異常な脚力」である。ものすごく足が早いのである。

その脚力を見込まれて、彼を高く買う人も次第に多くなっていった。

・・・ところで、なんとなく私は勘違いをしていたらしい。

なぜかこの話は「1巻完結」だと思っていたのだ。

全然完結じゃなかった。「忠臣蔵」をちゃんと読んでいないのもあるが、まだまだ事件は序盤の段階である。

「仇討をするかしないか」でもめているところ、そしてそれが終わったところ、である。

2巻が出るんだ!

と思ったときの私の喜びようはすごかった。

よく考えたら前作「友人キャラ」が終わって、その次の作品なのだから、1巻で終わるはずもなかった。

私は伊達さんの作風というのが好きである。このギャグがよい。ややもするとギャグは下品にもなるが、しかしそれでもよい。

大石内蔵助にあたる人物が「クラノス」という美少女なのであるが、喜一君は彼女の信頼を早々に得たようで、クラノスは他の騎士団員には平静な態度をとっていても、喜一君と二人だけになるといきなり素に戻ってしまう。喜一君がこの世界にきてしばらくの間はクラノスの世話係をやっていたとはいえ、仲良くなるのが早すぎるかな・・? あるいは人心掌握が早い、というべきなのだろうか。

当初「この話は1巻で終わり」となぜか思っていたため、「四十七士全員を紹介できるのかなあ?」と思っていたし、イラストが出たのはそのうち数人のみ。「??」と思っていたら、「今巻で終わりではなかった」のである。

早くも次巻が楽しみである。

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