2巻では、少々暗い影が出てきた。
とりあえずあらすじを書いておく。
夏祭りにいったり、映画を観たり、と甘い時間を重ねているうちに少しずつ心の距離が縮まっていく由弦と愛理沙。
いつものように由弦の家で愛理沙の手料理を食べたり、ゲームをして過ごしていると、突然雷が落ち停電する事態に。すると、幼少期のトラウマを思い出した愛理沙が「今日は……帰りたくないです」と、半ば強引に由弦の家に泊まることを決める。
初めてのお泊りに緊張する中、由弦が別々の部屋で寝ようと準備していると、頬を赤らめた愛理沙から「同じ部屋で一緒に寝てくれませんか……?」と頼まれて……!?
嘘の婚約から始まる焦れ焦れ甘々ラブコメディ、第二幕です。
この「お泊り」は2巻冒頭あたりの話(高瀬川家にて)で、「夏祭りにいったり」は1巻ラストの話である。
高瀬川家(主人公・由弦君の家)では、皆家にいるときでも和服で過ごすそうである。名家とはそういうものか・・・・。
「映画を見に行く」(2巻2章)に関しては、ここでは書けないが、愛理沙さんは意外なジャンルが好きだということがわかった、というだけにとどめておく。そしてさらに「また行きたい」と意欲的であった・・。
と、ここで自分の間違いが発覚。この「あらすじ」にある「お泊り」は、2巻3章の話だった。こちらでは由弦家へのお泊りになる(由弦君は普段は一人暮らしをしている)。
つまり実質「お泊り」は2回あったということである。
冒頭に書いた「暗い影」というのは、愛理沙さんを昔から慕っていた某少年および、同じく愛理沙さんを好きである従兄である。
愛情は、望まれない人に向けられたときにはただの「迷惑」にしかならない、という例だった。残酷なようであるが、これもまた人生の真実というものだろうか。実際に何があったのかというのはもちろん書けないため、本作をお読みください。
さて、1~2巻と進んできて、お互いに「恋人?? かな??」くらいにまでは進展してきた二人の仲。
ただ、面倒なのは彼らの家柄、家の格、立場というものである。
雪城家は高瀬川家よりは格下になってしまうため、言うことには逆らえない。つまり由弦君が「愛理沙と付き合いたい」と明言してしまえば、それはもはや「命令」に等しい。
そして、由弦君はきわめて常識的なナイスガイであるため、そのような強要もしたくない。しかもこの段階ではまだこれが「恋」なのかどうか、自分でもわからない。
それらのあれやこれやを乗り越えて、彼らの望む結末にたどり着けるだろうか、という2巻であった。
関係ないが、愛理沙さんは確かに美人だが、なんというかビジュアルに妙な違和感が・・と思っていたら、「金髪翠眼」なのに和服だから、なのかもしれない。見慣れたらどうということはないし「むしろアリ!」と思うのだが。
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