こころなしか、かんざきひろさんの絵柄が若干丸みを帯びてきたように感じる。というか、目のあたりの雰囲気が変わった・・ような。もちろん年月とともに絵柄が変わるのは当然なのだが、こうやってみると「黒猫」さんも本編の当時より少々大人びて見える。
今回は「黒猫編 if上」ということで、「あやせ編」と同様、ゲームのシナリオのノベライズかと思っていた、のだが・・・・。
全然知らない話だった。
なぜかと思いきや、「あとがき」に書いてあったのだが、「ゲームの黒猫編のシナリオ」は「別のライターさんが書いた」からだそうで・・。全編書き下ろし新作となる。
話としては、本編において黒猫さんが京介君の後輩としてゲーム研究会に所属して1本のゲームを作り上げた、そのあとからになる。
本編においてはその後黒猫さんが転校してゲーム研究会の話は終わってしまうのだが、こちらの話では「転校しないでそのまま」という状況である。そして「2作目を作ろう」という話。
2作目を作るにあたり「ロケハンのための合宿」をすることになって、ゲーム研究会全員で離島に向かう。
ここから、
SFになった。
まさかジャンルが変わってしまうとは・・・。とりあえず槇島悠(まきしま・はるか)と名乗る少女と島で出会うのだが、この少女がもろもろ謎めいていて、まあSFなのである(なんだこの説明)。
読み始める前は「多分どこかで見たシナリオだろう」と思っていたら、全然違う話、さらにSFと、読んでいてテンションが上った。
残りの「if編」もこのような感じだと面白いのだが・・・。
なお、この1冊だけでいろいろ話が完結しているように感じたので「おや?」と思ったが、見間違いではなく「上巻」であり、「下巻」へと続くらしい。下巻は違う話をやるのだろうか。
というような話もよいが、久々に「黒猫節」とでもいうか、独特の口調を読んだときは、「懐かしい!」と思った。郷愁にも似た何か・・・(多分違う)。
しかし、この時系列の話が発売されたのが5巻で、2013年ということなので・・、
なんと7年ぶり
ということになるのだった・・。確かに「随分久しぶりのような気がする」と思っても仕方なし。
そして下巻に期待。
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