文字通り「いろいろ経験済み」の彼女と、「陰キャ気味」な主人公がお付き合いにいたる話である。
この「白河月愛」という女性は、主人公には「高嶺の花」であった。
で、「どっちにしろ縁などできないだろう」と思っていた。
だからこそ、主人公・加島龍斗(以下「リュート」)は、友達からの罰ゲームで「好きな人に告白しろ!」というのをやることになった。
どっちにしろ脈などない、だったらさっさと振られて未練を断ち切ろうと。
しかし、あっさりと、「うん、いーよ!」と言われる始末。あまつさえ、「家まで送ってくれないの?」と送る始末。そして「家に寄ってってよー」と言われる始末・・・。
陰キャなリュート君には「????」という状態である。
要は二人の恋愛観がズレまくっており、それがたまたま(?)いい感じに作用して、二人は次第に「カップル」らしくなっていく。
リュートの「相手に合わせよう」という意識がルナ(月愛)には新鮮だったし、ルナのなすこと何もかもがリュートにとって新鮮。
そういう「ズレたカップルが、なんだかいい感じ」を堪能する話、という感じ。
読んでいて、「これは普通にアリだな」と思ったし、実際面白かった。
作者が女性だと知ったときには少々驚いた・・。
読んでいて「スカッと」する・・・いや、なにか違うかもしれないが、妙な爽快感のようなものがあって、心地よかった。
これはよい作品だ。
コメント