すごくしょっちゅう、何度も何度も「あなたへのオススメ」に表示されるこの作品。
何しろタイトルがすごい。「とってもカワイイ私(中略)」である。
「そうか、ナルシストの話なのだな」と興味がわかなかったのだが、意外にアマゾン・レビューでは好評のようだったので読んでみた。
・・・・・。
結論からいえば、「当たり」だった。
ヒロインの魅力がすごかった・・・。
例によってアマゾンからあらすじを引用するとこんな感じ。
クラスの人気者結朱から受けた告白。それは「リア充グループの三角関係解決のため恋人のふりをして」というものだった!教室では猫を被る結朱が俺の前でだけ見せる、ナルシスト全開の言動はウザい…はずなのに――。
・・・3行しかなかった。アレ?
クラスの人気者である七峰結朱・・は、ある仲良しグループに属していたが、そこで三角関係が起きそうになった。
そのため「自らのリア充度を下げるため」というものすごく身勝手な理由で、主人公の和泉大和君に、
「不本意ですが付き合ってください」などと頼む。
大和君は「陰キャでボッチで」という典型的なラノベ主人公なので、なんの躊躇もなく「嫌です」と断るのだが、
結朱さんは大和君の趣味やほしいものを周囲にリサーチして、彼がまさに「ほしいもの」を準備してみせる。
その結果、大和君は「・・・不本意ですが了解しました」という返事をすることに・・。
とはいえ、話の骨子はシンプルというか、「結朱さんの属するグループ(男2名、女2名)」において三角関係が発生しているので、「私には好きな人(ウソ)がいるので!」ということにしておきたかった、ということで、
その結果、グループ内のある男性と女性がくっついてくれれば、それで万事収まるはずだったが、もちろんそういうわけにはいかない。
大和君は「引き受けたからにはちゃんとやる」という性分のようで「明らかに彼氏に見えないのはだめだよ!」と言われたら「そうだなあ」といい、
- 偽装デート
- 偽装お弁当(結朱作・・正確には結朱の母作)
- 二人の隠れ家を作る(使われてない部室棟)
というような、第三者的には楽しげなイベントをこなしていく。
結朱さんのグループの「くっついてほしい二人」の後押しまでやってのける。
だが、善意が必ずしもよい結果を生むとは限らないのだった。
作中、「これは同意するな」と思った文章があった。
接点が極端にないと気を使わずにすむ
とか、そういう文章だったような気がするが・・・、ともあれ結朱さんが大和君を偽装彼氏に選んだのも、実は「誰でもよい」というわけではなく、ちゃんと選んだ結果だった、という説明のところだった気がする。
大和君の趣味は、
RPG(ロール・プレイング・ゲーム)
なのだが、二人で集まる場所として選んだ使われていない部室棟で、「お互いを知るため」として結朱さんもRPGにのめり込んでいき、二人であるタイトル(のゲームのクリア)を目指すようになる。
この偽装カップル作戦は成功するのか、結朱さんのグループは維持できるのか・・・それがこの作品のメイン・ストーリーなので、ここでその結末をいうわけにはいかない。是非本編をお読みくださいm(_ _)m
うざかわいい彼女
という文章だけでは、どういう人なのかまるっきりわからなかったが、なるほど確かにかわいい。言動はアレだけど・・・。
(なにしろ、「君が好きな私がかわいい!」という謎の自己肯定を見せる人である・・・。どうやったらそこまで自信が持てるのか・・)
それに、この結朱さんは、
どういう状況であれ楽しむ
というメンタリティーをお持ちのようで、それは確かに見ていて楽しい。
ということで、さっさと2巻に進むのであった・・。
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