の感想。
表紙が
1)志乃原真由(後輩)
2)美濃彩華(親友?)
3)相坂礼奈(元カノ)
ときて、4巻は再び志乃原真由。
これ、2巻くらいで打ち切りだったらどうしたんだろう・・? とずっと不思議だったし、4巻でやっと一周して後輩・志乃原が出てきたということは・・・、よくよく考えてみれば、
1)志乃原真由ストーリー
2)美濃彩華ストーリー
3)相坂玲奈ストーリー
になっていたわけで、ということは、「最初から4巻以上は出版する計画だった」としか考えられない。
書籍化する前からそんなヒットを確実視した作り方というのは、最近だと非常に珍しいのではないか。
4巻の「あとがき」の時点で、なんと
五刷重版
されたそうで、実はかなりのヒット作であるらしい。
このブログ(?)のアクセス分析を見てみると、「小悪魔な後輩」の検索からここに来る人が少なくないのである。
とまあ、それはともかく。
3巻で「お互いの誤解」であったということが発覚した、主人公・羽瀬川悠太と元カノ・相坂玲奈であるが、とりあえずは和解。だが、再び元の関係になるかといえばそういうわけでもなく、「お互いを理解しているよき話し相手(あらすじママ)」という関係に収まった。
そして今回は、ようやく
志乃原真由回
である。もっとも、毎回話が過去に飛んでいるわけではなく、同時進行で現在の話も進行しているわけなので、実は2~3巻の話が進んでいる間もずっとこの後輩は主人公の家に入り浸りである。
そしてその志乃原から提案が出た。
「どうです先輩、私で一定期間恋人生活をお試しするのは(あらすじママ)」
という提案である。
悠太君は最初つっぱねようとするのだが、いろいろあって「お試し期間」というのをやってみることになる。というのがこの巻の話。
ここでは、今まで全く語られなかった志乃原真由のバック・ストーリー、およびなぜ主人公に懐いているのか、それは恋愛感情なのか、といった事柄がようやくわかる。
↑この「お試し期間」であるが、悠太君は「そんなの人としてダメだろう」などというのだが、これを読んでいて別の作品を思い出した。
↓これである。
↑この作品中に、「デーティング」という単語が出てくるのだ。
欧米ではむしろ、「期間限定で相手をとっかひっかえする」というのは「当たり前の文化」であり、その代わりに「告白」というものがないそうである。「告白」をもってお互いの了承とみなす、という文化はアジア系特有のものなのだとか。
だから、志乃原真由の提案は、
アリといえばアリ
なのだ。「付き合ってみたら思ったよりも話が合わなかった」とかいうのも普通にありそうだし、交際のバリエーションはもっとあっていいと思うのだが、主人公の思考は普通に「いやそれはアウト」というものだった。
(なお余談であるが、「きみって私のこと好きなんでしょ?」の3巻が出る気配がない・・・。といっても2巻の発売が2020年10月13日だからまだ望みがあるか・・)
当然、「ようやく後輩回」といいつつも、主人公曰く「親友」の美濃彩華の立ち位置も、1巻のころから大分変化してきているし、もっとも大きな変化を遂げた「相坂玲奈」だって黙っているわけではない。
そして、なんとなくタイトルから、
メイン・ヒロイン=後輩
サブ・ヒロインズ=残り2名
と勝手に思っていたが、「あとがき」を読む限りでは、
メイン・ヒロインが3人
だそうである。
つまり、タイトルはあくまで「後輩」を前面に立てているが、話の流れでこの先どうなるかは誰もわからない・・・らしい。
なお、これも「あとがき」によると、この作品の略称は
「カノうわ」というらしい。
その上で「誰推しか」といわれれば、もちろん私は
後輩一択である。
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