わたし以外とのラブコメは許さないんだからね(4) (電撃文庫)

ラノベ

を、読んだのでその感想・・・なのだが・・。

まず表紙が4人である。この4人の誰が誰か、わかるだろうか?

左から:有坂ヨルカ、幸波紗夕ゆきなみさゆ、宮内ひなか、支倉朝姫はせくらあさき

となる。「瀬名会」のガールズである。

特に支倉さんと宮内さんはこれまでイラスト化されてなかったんじゃないだろうか・・。私がモノクロのKindle端末で見ているからよくわからなかった、というのもあるかもしれないが、と思っていたら2巻冒頭あたりのイラストで全員が描かれていた。端末によってはイラストが極小サイズになってしまうので見逃してしまったのだった。

とりあえず、前巻から引き続いてきたので「水着回」・・ではあるのだが、その前にいろいろある。

瀬名君と支倉さんがともに「文化祭実行委員(略して「文実」)になっているわけで、支倉さんのアプローチがいろいろとある。

そう、今回は、

支倉朝姫回

である。

(水着もあるけど)

今巻においては、支倉朝姫という人物の恋愛観が描かれる。

のだが、また戻って、「文実」をやるうえで、軽音楽部のヒロインである「かのうミメイ」というカリスマ的な生徒の演奏が不可欠だそうなのだが、このバンドが空中分解しそうである。

そこで、「去年もミメイのバンドを救った」という実績のある瀬名君がまた駆り出された。

(このエピソードはここで初めて出てきたので、前巻までの知識では、瀬名君が「文実の伝説」になっていることはわからない)

ヨルカがピアノを弾けることがわかり、ミメイはヨルカと弾きたいと言い出す。瀬名君は(私も)「そんな適当でいいの!?」と思うが、ミメイは「うまい下手に関係なく、ピンときた相手とやりたい」と思う人のようだ。

また、こういうエピソードがラノベで出ることはよくあるのだが、そのたびに「実際に鳴ってる音はどうなんだろうなー?」と考えてしまう。ヨルカは多分クラシックをやっていたのだろうし、いきなりエレキ・ギターと「さあ合わせよう」といって、何を演奏したんだろう?・・・などと野暮なことをツッコミたくなってしまうが、それこそ野暮というものだろう。いわばこれは「(音が出ない)ラノベ」という特性を活かした叙述技法の一つだと思う。

で、「ミメイとヨルカが組むのかどうなのか、考えてみよう」という案件をひきずりつつ、神埼先生の所有する別荘で「夏旅行」を瀬名会で行くことになるわけで、水着も買いにいくわけで、いったらいったでいろいろあるわけである(察してほしい)。

で、旅行から帰ってくると、冒頭の「バンドをどうするか」を解決しなければならなくなり、

今巻で初登場のキャラ、生徒会長の「花菱清虎はなびしきよとら」「叶ミメイ」の2人は、ここから次巻にかけて活躍していくのではないだろうか。

作中で「『瀬名会』は特殊な集まりだ」というのがあるが、実はそうなのである。

端的にいえば、「瀬名君に振られた女性たちが瀬名君とつながる会」である(約1名、瀬名君がバスケ部にいたころの友人、七村がいるが・・)

今回は珍しく、印象深いセリフにメモをしておいたので、書いておく。

瀬名君:「──みんな仲良くは無理でも、程よくは繋がっていたいじゃん」

宮内ひなか視点文章:「瀬名希墨という男の子は誰に対してもフラットに接し、相手が困った時には助けるために労を惜しまない」

瀬名君視点文章:「できる連中の言葉を信じてはいけない。凡人の不器用さを舐めるな。ひとつの技能を習得するには相応の時間と努力を積み上げなければコツのひとつも掴めやしない」(ミメイの演奏を聴いたあとの感想)

一番書きたいのは朝姫さんのセリフだが、それがこの本の一番の根幹なので、書かないでおく。

支倉朝姫さんはなんとなくもっと冷静な人かと思っていたが、内に激情を秘めた子だということがわかった・・・ような気がする。

なお、表紙に4人揃ったので、

まさか完結!?

などと思ったのだが、

全然関係なかった。

まだ続くのである。

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