というのを読んだのでその感想を。
主人公の主張。
「カレシカノジョは面倒だ。友達が一番いい!」
という話。
主人公の中村灰(カイ。本当の読み方は「アッシュ」)は、高校入学初日に、ものすごく趣味が合う御屋川ジュンと出会う。二人共マンガ、アニメ、ゲーム、小説が好きないわゆる「オタク」で、そちら方面で話が会うことから、ジュンは週五でカイの家にきて、なんなら晩ごはんまで食べて帰る日々。
そんな二人が高校2年になったところからこの話は始まる。
誰かと誰かが付き合うとなったら「釣り合う人かどうか?」など他人から品定めされることがあるが、「友達」だったらどうか? なんらかの資格が必要なわけでもない。だったら「友達最高!」という主張。
一昔だったら「異性間に友情は成立するか?」でだいぶ疑問視されてきた話なのかもしれないが、一周回って「今ではそれもアリ」となってきたのかもしれない。
実際、読んでいて楽しい気がする。
読みすすめるうちに気づいたが、この作品にはいくつかの特徴がある。
通常ライトノベルの世界では、著作権的な配慮から、実在する商品名、作品名などは使わず、伏せ字にするか別名で登場させるのが慣例なのだが、この作品は全て実名で書かれている。
「Line」ですら通常のラノベの場合だと「チャットアプリ」「Link」などと誤魔化して使われることが多いが、はっきり「Line」と書かれていた。
それだけではなく、「主人公がオタク」という設定なので、実在のラノベ、アニメの作品名、登場人物名がガンガン出てくる。
そのため、全部を網羅している人はより楽しめるのだろうが、私は1/3くらいしか理解できなかった。しかも、「実際の作品名の略称」だったりするので、もっとわからない。
さらに、よく見たら各章のタイトルが、これまた実在作品のパロディーになっていた。
例えば第三章の、
「03 パリピに共感を求めるのは間違っているだろうか」は、「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」のパロディーだし、
「04 おたがくせいのおしごと!」は「りゅうおうのおしごと!」のパロディー、といった具合。
これもまた、全部を網羅している人はより楽しめることだろう。
立ち読み版があったのでリンクを貼っておく。
二人で一緒にゲームをしてる場面があるが、実に楽しそう。
また、このヒロイン(?)(友達なんだからヒロインというのは違うかもしれないが、一応ヒロインとしておく)の「御屋川ジュン」はコミュ力がすごく、「秒で誰とも友達になる」とある。そのため誰からも好かれるゆえに、主人公はいわれなき嫉妬にも苦しむことになる。
二人の「この高校を選んだ理由」というのが「ゲーム機の持ち込み可の高校だったから」というもので、時代を感じさせる。確かに学生生活が楽しいにこしたことはないし、イマドキだと老若男女がゲームに興じている風景も普通になってきた。
昔だと「学校にマンガ持ち込み可」みたいなニュアンスなんだろうな、と思った。私は普通に持っていって普通に読んでいたけど・・。
面白くて短時間で読み終えてしまったので、早速2巻を買って今読んでいるところ。
俺の女友達が最高に可愛い。
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