表紙左が「元カノ・相坂礼奈」、右が「後輩・志乃原真由」。
2巻における宣言通り、3巻は「相坂礼奈」巻。
1巻冒頭で、主人公・羽瀬川悠太が、「浮気されて振られる」という視点でずーっときていたが、今巻においては「元カノ・相坂礼奈」から見たときにその事件(?)はどう映っていたのか、というのが明かされる。
これを読んで・・・、「うーーーん」と思った。
恋愛に関しては「正しい・間違っている」というものはない。
あくまでも「視点の変化」があるだけだ。
そして礼奈視点からこの出来事を捉え直すと、全く違う実情が見えてくるのである。
そのネックとなるのが、「親友・美濃彩華」の存在である。
「異性の親友」というのは成り立つのか、といえば、私は成り立つと思う。しかしそれは一般的には「歪な関係」だといわれるのかもしれない。
主人公視点としては、後輩の真由が毎日自宅に入り浸っていることも「歪な関係」にはなるだろう。
しかし、最近は「関係の多様性を容認したほうがいいのでは」という話題も盛んなので、これはこれでアリじゃないかなあ、と思う。
ただし、通じる人と通じない人が、必ずいるわけで・・・、そこが悩ましい、となってしまうのだろうか。
関係の多様性といえば、以前「LGBT」とされていたものが、最近は「LGBTQ」というようになってきて、この最後の「Q」は、
「自分がどの性であるのかを決めていない」
という状態だそうである。
「自分の性がわからない、決めかねる、ピンとこない」というのが「Q」であるらしい。
で、あるならば、「異性の友達」もアリではないか、と思ってしまうのである(この場合の「異性」とは「戸籍上の性」という意味で、当人の「性意識」ではない)。
と、そういう話題は脇においておいて、後輩の真由さんは今回もいろいろ出番はあるのだが、イマイチあまり活躍してる感じがしない。イメージとしてはこう(番号は巻数を表す)。
- 志乃原真由 巻
- 美濃彩華 巻
- 相坂礼奈 巻
ということで、「小悪魔な後輩」は、次の4巻でようやく動き出すのではないか、と期待している。・・といいつつ、毎日のように主人公の家にいて料理を作って、主人公の持っている少年漫画に興味を持ち、「たまには外出ましょうよー」といっているあたり、十分に「活躍」しているといえるのだが・・。
そういえば、先日書いたものも「大学生モノ」ではあったが、これもまた「大学生モノ」だった。こちらは文系大学生らしく、「大学生活のカリキュラムの組み方」や、「サークルの実態」などなど、中高生にとっては謎な生態(?)を語っているという面で面白くはある。
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